気付き ／伊藤昌子

私という人間はとても卑しいので、ただで貰える物は何でも貰ってしまう癖がついている。帰って広げてみてそれが何であるか分からない。という事も結構ある位無差別に貰ってしまう。歩く地域によってはホットぺッパーを何冊も渡されたので肩が痛くなって帰るのが億劫になってしまった。という事もある。
そんな感じで道で配っているモノには大抵手を出しているが、最近コンタクトのチラシを配っている人に異変が起きている。

第一の通行人に受け取って貰えなかったらそのまま第二の通行人へ手元のダーゲットを代えるのが普通と思っていたこの田舎者に衝撃が走ったのは断られたチラシとチラシを握った手を新しいチラシの入った袋の中に戻してそのまま同じチラシを握った手を出して新たに取って配っている感を出しているからだ。
皆、私の言っていること分かるだろうか？

最近、本当に自分でも言っている事がおかしくて、なかなか言葉が出て来ない、ここ3年位は晩御飯を食べたのを忘れてもう一度晩御飯を食べるという現象をしょっちゅう起こしてる。
頼りになる嫁がいないから“さっき食べた”と言う事実を自分で気付かなくてはいけないのが幸いして何とか自力でこれではいけない！と自覚する事が出来ているのだろう。
しかし、やりすぎだと感じてしまったのは、観劇後、そんなに空腹ではなかったがこの劇場の近くに美味しいラーメン屋があったと思い出し、行ってみた。
しかし、この美味しいラーメン屋を見つけたのは観劇前であった事に気付いたのは帰宅してからだった。
2時間の内に同じラーメンを2杯も喰らい、大満足の一日であった。

筈があるわけがない。

最近太ってきたのは甘い物好きだけが原因ではないような気がしないでもない。